駆動チェーンが経年使用で伸びてしまい上下の停止位置が変わってしまった現場です。
鉄製のチェーンが伸びるってあるの?
「あるんです!伸びるんです!」川平慈英風で
正確に言うとインナープレートに納まるローラー・リンクピンが摩耗により細くなりリンク間隔が広がる結果、チェーン全体が伸びる訳です。
開閉機からのトルク・シャッターカーテン自重による負荷でチェーンには大きな引張りトルクが発生しています。
この過酷な状態で定期点検メンテナンス・オイルアップがされていなければチェーンの寿命は短くなりますね。
では伸びたチェーンでなぜ停止位置が変わるのか
伸びてしまったチェーンがスプロケットギアの歯にうまく噛み合わずにリンクを飛び越す現象を起こします。
巻き上げているのにシャッターが一気に降下10cm~(落下する)します。
初期症状であればかろうじてスプロケットギアがすぐにチェーンリンクを捉えすべて落下することはありませんがかなりの衝撃と音を発生させるので怖いですよ。
開閉機のリミット装置は正確に作動している為、設定の位置まで開閉機を動かそうとして
下停止位置ではオーバーラン。
上停止位置ではのれん状態。
となる訳ですね。
当該現場では障害物検知座板が装備された重量シャッターでしたのでその都度地面を障害物と検知して停止していました。
今回チェーン取替の際、一度開閉機を取り外す作業になります。
今後のことも考え開閉機取替を含む内容と比べて頂き同時に開閉機も取替となりました。
チェーンと開閉機取替のあと、軽微のスラットズレを修繕、各部オイルアップをさせて頂き完了です。